
今まで『健康的な食事は糖尿病食』という概念で生きてきました。
- バランスの良い食事を規則正しく3食摂る
- 食べ過ぎ注意!腹八分目
- 食事の初めは、お野菜たっぷりのベジタブルファースト
- 理想は炭水化物:たんぱく質:脂質=摂取エネルギーの40〜60%:20%まで:20〜30%
- 1日の適切なカロリー(目標体重xエネルギー係数)を計算してそのカロリー範囲内で食事をする
- 油はカロリーが高いから、なるべく減らす
- 間食はしない
と習ってきたので衝撃的な内容でした。
食後の眠気は病気の始まり 疲れやすさと老化の正体は糖質疲労[世界最新医学が教える食べ方]サラダチキンより唐揚げにはマヨネーズをかける方がいい!!
『糖質を控えてたんぱく質と脂質をお腹いっぱい食べる』『オイルファースト』という常識を覆す本の内容を具体的に深く掘り下げていきますね!
糖質疲労;山田悟 著
血糖値のモニタリングが気になる方はこちら!

血糖値モニタリングの結果は、後日更新いたしますね!まずは普段の食生活で、どの程度の血糖値の変動が起こっているのか?把握してみます。見るのは怖いですが、楽しみでもあります!
糖質疲労とは?
体にいいはずの健康習慣が、未来の健康を脅かす『糖質疲労』を招いているとしたら?
- 朝起きてオーガニックオレンジ100%ジュースやスムージーを飲む
- 高齢者の熱中症予防にスポーツ飲料
- パフォーマンスアップのためにエナジードリンク
- 走る直前のバナナとエナジードリンク
- アンチエイジングのために美容ドリンクを毎日欠かさずに飲む
- 16時間ダイエット・断食道場へ出かける
- 定期的にファスティングする
- 朝食を摂る時間がないから朝食を抜いたり、プロテインバーなどの簡単な食事で済ませる
皆さんも何気なくやっていませんか?
- 眠い だるい 食べた量の割にすぐに小腹が減る 集中力がもたない イライラしている などを自覚する
- 或いは 自覚せずとも周囲から指摘される状態
- 食後血糖値が140mg/dl以上になっている状態
と定義つけられています。
食後眠くなるのはそういうことだったんですね?看護師をしている仕事柄か?午後の仕事中に眠くなることはありませんが、終業と同時にあくびが出て急に眠くなっていたのはそういうことだったのでしょうか?
糖質疲労はなぜダメなのか?

朝食のフルーツはやってはいけない食べ方だった

『朝はフルーツヨーグルト、スムージーだけ』という朝食は食後の高血糖・血糖値スパイク予防の視点で見るとお勧めできない食事です!
ほんとですか??今のいままで腸活・健康だと思って続けてきた『フルーツヨーグルトの朝食』がドミノ倒しの生活習慣だったなんて、ショックが大きすぎます。
なぜ朝フルーツがいけないのでしょうか?理由は
- 果物に含まれている果糖は中性脂肪に変わり、肥満や脂肪肝を引き起こしやすい
- 血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きを弱める
- 長期的に見たとき、高濃度で果糖が含まれる果物をふんだんに摂る習慣は脂肪肝や糖尿病を発症させるリスク大
- 果糖がたんぱく質と結合することで糖化反応を起こしやすく心臓病につながる可能性も指摘
今は非アルコール性の脂肪肝で肝臓がんになる人たちが増えているとも言われています。糖尿病、脂肪肝、肥満を防ぐためにも今から改善です!
血糖値が上がりやすい朝にはより糖質を控え、よりたんぱく質と脂質を十分に摂ることが望ましいようです。
生活の質を保つために、糖質10g程度のフルーツは摂取可能です。冷凍ブルーベリー100あたり10g、キウイなら1個、バナナだと半分、ミカンなら1個、いちごなら6粒、りんごなら1/4個が目安です



こちらの一見彩りよくバランスの良いお食事に見えますが、問題はご飯の量の多さみたいですね。たんぱく質は鮭一切れ約(17g〜23g)だし巻き卵(9g/100g)タコ酢((9g/100g)五目豆(5〜8g/100g)合計約40g〜49g このお茶碗の量だとご飯は200gを超えそうですよね?ご飯100gあたりが糖質35gなので倍の71gは糖質の摂りすぎになりそうです。また、煮物、和物、焼き物、汁物ですので、ほぼ脂質がありません。結果、糖質の摂りすぎ・脂質の不足の食事で食後の高血糖と血糖スパイクが起こるお食事になることが予想できますね?
- ほうれん草のおひたし→ごま油たっぷりナムル
- 焼き鮭→シャケのチーズ焼きやマヨネーズたっぷりタルタルソースのせ
- だし巻き卵→チーズたっぷりオムレツ
- タコ酢→タコのジェノベーゼ炒めやアヒージョ
などに変更したらいいのかもしれませんね?
日本食品標準成分表;2020年版 文部科学省
糖質控えめ、たんぱく質と脂質をふんだん朝食メニュー例
- チーズたっぷりオムレツ(1人前卵3個)
- ツナたっぷりサラダ+オリーブオイルをたっぷりかけて
- ブランパン+たっぷりバターをのせて
- 無糖・高脂肪タイプのヨーグルト(人工甘味料をかけてかき混ぜます)
- ナッツ
- コーヒー(生クリーム入り)


炭水化物かぶせランチは注意して
糖尿病の患者さんだけでなく、外来の患者さんにも昼食に『ラーメン&ライスやラーメン&チャーハン、ラーメン&餃子』という組み合わせが多く聞かれます。また、『ラーメンは体に悪いからとろろ蕎麦にしたよ!』『春雨はヘルシーだから春雨スープとおにぎりにしたよ』『カレーライスは野菜がたっぷり入ってるからヘルシーでしょう』と耳にする機会が多いです。
これは、いわゆるダブル炭水化物で『糖質かぶせランチ』と言って血糖値スパイクを招く危険なランチ習慣でした

- とろろ蕎麦→鴨南蛮や天ぷらそばに
- ラーメン&ライス・ラーメン&餃子・ラーメン&チャーハン→八宝菜・麻婆豆腐・酢豚・レバニラ炒めなど
- 春雨スープとおにぎり→春雨スープと唐揚げやサラダチキン+チーズ+ゆで卵
- カレーライス→カリフラワーライスカレー
に変更したら大丈夫でしょうか?
カーボラストとは?
昔は、ご飯とおかず、汁物などを交互に食べる『三角食べ』がお行儀が良く消化も良く、栄養バランスがとりやすいとされていました。一方最近では、血糖値の吸収を緩やかにするためには、食事の初めにお野菜を食べる『ベジファースト』が推奨されていました。
野菜であれ、肉であれ、魚であれいずれが先でも構いません。米やパンなどの糖質が最後になるように!そして20分後になることが重要です。
美容ドリンクを飲めば飲むほど老けていく
お肌にはコラーゲン繊維というタンパク質があり、これがお肌の柔軟性やもちもち感を作っています。
美意識の高い方は肌荒れの改善や肌のエイジングサインの予防のためにドリンクタイプの商品を愛飲されている方も多いのではありませんか?

小麦粉を米粉や全粒粉に変えてもほぼ無意味
健康志向で、小麦粉は使わずに米粉や全粒粉、そば粉に変える方もいると思います。小麦粉のパンよりは全粒粉のパンのほうが健康にいい!と黒いパンを選ぶ方も多いのではありませんか?
炭水化物ー食物繊維=糖質 と言いますがロールパン1個あたりの糖質量を比較してみると
- 小麦粉ロールパン;22.9g
- 小麦全粒粉パン;21.0g
- 米粉パン;25.4g
糖質疲労予防を考えると、これらの粉を使い分ける理由はない様です。
おすすめはブランパン 食パン2枚で糖質11g
最近コンビニエンスストアでよく見かける『ふすま』を使用したブランパン、『ふすま』は小麦の表皮だけを粉にしたもので、胚芽を含みません。『米ぬか』は米の表皮部分のことで、最近は米ぬかを使用したパンも商品になっている様です。また、レストランでは大豆粉を使用したパンもあります。
糖質疲労を解決する ロカボルール7選
ロカボとは、低糖質を意味する『ローカーボハイドレード』の造語で、緩やかな糖質制限のみを指し、ゼロを目指すような極端な糖質制限ではありません。
糖尿病専門医である山田悟先生も実際にやっているロカボのルールを見てみましょう!
- 1日に摂る糖質の量は70〜130g以内(1食 20〜40g X3食+間食の10g)
- お腹いっぱいになるまで食べる
- カロリーはいっさい気にしない
- たんぱく質、脂質、食物繊維をしっかりとる
- 糖質とたんぱく質・脂質のバランスは気にしない
- 糖質抜きを目指してストイックになるのはNG
- 早食いをせずカーボラストで(20分後)
いかがですか?今まで『腹八分目で三角食べをしましょう!』と教わって育ってきた私たち世代には衝撃ではありませんか?『お腹いっぱいになるまで食べて良い!?カロリーはいっさい気にしなくていい』だなんて!?信じ難いですよね?
ポイントは、『糖質を緩く制限し、脂質とタンパク質をしっかりと取ること』『満腹になること』です!
油を控えるはお腹の脂肪に逆効果
今まで『油(脂質)を摂り過ぎると体に悪い』と目の敵にしてなるべく食べないで生活していたので抵抗がありありです。
しかし、脂質を減らし、カロリー制限した食べ方で実際に体重減少に効果的かどうか?を検証した無作為比較試験では、(脂質制限+カロリー制限)の減量効果が一番弱く、(カロリー制限+脂質積極的摂取)の方がいくらかまし、一番体重減少に効果的だったのが、(緩やかな糖質制限食1日120g・カロリー・脂質・たんぱく無制限食)でした。
- 脂質を抑えるとカロリー消費が1日300kcal低下してしまう
- タンパク質や脂質を摂取すると満腹感を作るホルモンの数値が高く、長く分泌される
- 空腹感を感じさせるホルモンの値が低く、長く抑制される
美味しくていい脂(オリーブオイルやエゴマ油・MCTオイルなど)を摂ると良いそうです!私も早速エゴマ油とココナッツオイルを購入して食べています。今までオイルを制限する食事に努めていたのですが、オイルを使うようになってからか?お通じがスムースになった気がします。
日本人はお肉の脂やバターを食べる方が良い
- 動物性脂肪=飽和脂肪酸を控えることで逆に死亡率を上昇させてしまう
- 日本人は動物性の脂質の摂取量が多いほど脳卒中の発症率は低い
血中コレステロールが心配だから卵を控えるのはコレステロールの低下や動脈硬化の予防に無意味
- 食べるコレステロールを控えると肝臓でのコレステロールの合成が増え、食べるコレステロールが増えると肝臓がコレステロールの合成をおやすみする。
- 卵を普通に食べる群と黄身を除外して食べる群ではコレステロールの差異がなし
- 全卵を食べている群は糖代謝が良かった
腹持ちを良くするために米よりお肉とバター
- 脂質やタンパク質をしっかりと食べると消化管ホルモンGLP-1、PYY などの分泌が高まり満腹中枢が刺激されて『もうお腹いっぱい、食べられない』となる
- 脂質摂取比率wp高くしてもカロリーオーバーになって太ることは極めて難しい
- たんぱく質と脂質は空腹感をもたらすホルモングレリンの分泌を長く抑制するので満腹感が長続き
- 糖質はグレリンを抑える作用があるのでお腹いっぱい食べても小腹が空く
マヨネーズを加えると血糖値が劇的に上がりにくくなった!
- 油脂(マヨネーズやバター)を加えることで、GIPというインスリン分泌刺激ペプチドの分泌が増える
- GLP1とGIPを合わせてインクレチンという腸から分泌されるホルモンでインスリンの分泌を高めます
- インスリンを分泌させると肥満が懸念されるのですが、それらは満腹感を高めて肥満治療に役立つ
- タンパク質を食べてGLP1 脂質を食べてGIP を出させて食後高血糖を改善させ、体重の適正化
お米もパンも食べていい!糖質40gは米100gが目安 おにぎりは1個38g
- 1日の糖質量は40g x3食(朝、昼、夕)+嗜好品分10g
- ロカボの食べ方は、今まで食べてきた糖質をはじめは半分にしてみてください
- そして必ずおかずを増やしてお腹いっぱい食べてください
- 糖質=炭水化物ー食物繊維です
- 人工甘味料は血糖値を上げないので上手に使いましょう
ファーストフードも食べていい!普通のハンバーガーが糖質30g
- 糖質控えめ、たんぱく質と脂質をたっぷりと
- 普通のハンバーガー1個+パテ2枚、チーズ2倍
- ポテトはナゲットにしてケチャップやソースはつけない
- 飲み物はゼロカロリー飲料やコーヒー・お茶にする
- サイドメニューはナゲット+サラダにする
- フライドチキン1本10g
お酒も問題なし
- 蒸留酒;焼酎、ウイスキー、ジン、ウォッカは糖質ゼロ
- 日本酒1合9g
- ワイン1杯1g/1本5g
- ビール1杯3g/100cc
- ビールは一番血糖値を上げるので、2杯目はハイボールにしておかずを十分に食べながら飲んで楽しむ
人工甘味料を上手に使う
- アスパルテーム
- ステビア
- スクラロース
- 羅漢果エキス
ロカボな生活は老若男女誰でも、どの年齢層の方でもデメリットなしのメリットのある食べ方だそうです。糖質疲労を解消するための方法は、ゆるい糖質制限=ロカボ!
タンパク質をとるだけで簡単筋トレに!
忙しいビジネスパーソンで、健康のためにとスポーツジムに通い、プロテインドリンクを飲みつつ脂質を抑え、カロリーも控えめな食事をしている方が多いのではありませんか?一方で筋トレをしない日はそのたんぱく質(プロテインドリンク)も飲まない方が多いと聞きます。
糖質疲労は認知症リスクを高め 骨質を悪くする
認知症とは一度正常に発達した認知機能が、何らかの理由により持続的に低下し、生活に支障をきたす状態で、その理由で多いのが、脳細胞を死滅させるアルツハイマー病やレビー小体病、脳卒中などの病気です。こうした病気と食後の高血糖、血糖値スパイクが大変関係があります。

食後の高血糖を防ぎ、血糖値スパイクをなだらかにすることが認知症のリスクを下げられそうですね?この先のセカンドライフを自分らしく楽しく生きていくためには今からでも『糖質を控え、脂質をたっぷり、たんぱく質をしっかりととるロカボ生活を始めた方が良さそうですね。
実際に血糖を測定できるドラッグストアがある!
身近なドラッグストアで『検体測定室』を併設しているお店を探し、店員さんに希望する日時に測定が可能かを確認しましょう!
食後血糖値測定をする予定日のランチはおにぎり2個と野菜ジュースを食べてみる。
梅・おかか・昆布など脂質が少ないおにぎりを選んでみます。
ドラッグストアへ行き、『1口目から1時間後』の血糖値を測定してもらいましょう。
ご自身で血糖値を測定するのは少々ハードルが高いので、ドラッグストアのサービスを利用する方が良さそうですよね?数回行うことで、自分の食生活のパターンによる血糖値の変動が把握でき生活改善に繋げられそうなので私もやってみたいと思います。
最後に
糖質疲労についてまとめてみましたが、いかがでしたか?衝撃すぎて受け入れられない方もいらっしゃるかもしれませんね?循環器の先生は『循環器的にはオイル取り過ぎは心配。5年後にどうなるか?見極めた方がいい』とおっしゃっていました。この本をきっかけにご自身の健康について考え、生活習慣の見直しにつながればと思います。
これからのセカンドライフをより豊かに楽しく生きていくためにも健康が第一です!そして幾つになっても若々しく可愛らしいおばあちゃんでいたいものです。この先も、ゆる糖質オフ+たんぱく質毎食20g生活を続けていきたいと思います。
『世界最新医学が教える食べ方=ロカボ生活』を取り入れてみるのもいいかもしれません。しかし、糖質は美味しいものが多くて、その幸福感から、それらを食べない生活をすることはなかなか困難ですよね?なので、山田先生がおっしゃるロカボ生活=『糖質を今まで食べていた量の半分に減らしてお腹いっぱい+たんぱく質と脂質を適量摂る食生活に変える』ことならできそうな気がします。『ゆる糖質オフでカーボラストがポイントですね!』
みなさまもこれを機会に自分の生活習慣を見直してみてくださいね?🌷

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