今回は、芸術の秋を楽しみに上野にあります『国立西洋美術館へ オルセー美術館所蔵 印象派 室内をめぐる物語』展へ行ってまいりました。三連休の中日、いいお天気というのもあり上野公園は賑わっていました。

階段を上がり切って西洋美術館の方へ歩いていくと、何やら行列ができているではありませんか?何事?100m以上もありそう?行列は、上野の森美術館でやっている正倉院 THE SHOW -感じる 会期2025/11/09まで の行列でした。そんなに人気なの?と気になりましたが・・・
ただいま10:30過ぎた頃、嫌な予感がするね〜〜と国立西洋美術館へ向かいましたが、そちらも当日券を求める方の行列ができていました。東京の三連休は舐めてはいけませんね?オンラインチケットを購入していたのですんなり入れましたが・・・のんびりと作品を楽しむには、やはり平日の美術館がいいですね。
今回は、写真撮影可の作品が少なくてみなさまには少ししかお伝えできないのですが、素晴らしい作品が展示されておりますのでぜひ足を運んで楽しんでみてください🌷

- 2025/10/25〜2026/02/15
- 上野 国立西洋美術館
- 観覧料;一般2300円 大学生1400円 高校生1000円 *オンラインチケットがお勧めです*
- 開館時間;9:30〜17:30/金曜・土曜日9:30〜20:00
- 休館日;毎週月曜日
- 住所—東京都台東区上野公園7番7号
印象派とは?
印象派は、19世紀の後半のフランスで始まった芸術運動です。印象派の画家たちは、アトリエではなく都外へ出て、パリの近代的な生活、郊外の風景、人々の日常といった身近なテーマを描きました。
1874年に開催された第一回展覧会出品されたクロードモネの作品”印象・日の出”をある批評家が皮肉を込めて『印象派』と呼んだのが始まりだそうです。
クロード・モネ、ピエール=オーギュスト・ルノワール、エドゥアール・マネ、エドガー・ドガ、カミーユ・ピサロなど、皆さんも美術の教科書で目にした作品ではありませんか?

エドガー・ドガ 家族の肖像(ベレッリ家)
描かれているのはドガの叔母一家。叔父のベレッリ男爵の政治活動によってフィレンツェで亡命生活を送っていました。黒い喪服を纏い、堂々と立つのが叔母。そばにかかっているのはなくなったばかりの父親の肖像画です。長女は行儀良くこちらを見つめ、次女は片足を座面にあげて座りお転婆そう。一方、叔父は部屋の片隅で椅子に身を沈め居心地が悪そう。このフォーマルな肖像画には常に幸福とは限らない家庭の実態が映り込んでいます。

ピアノを弾く少女たち ピエール=オーギュスト・ルノワール
2人の少女がピアノを弾く穏やかで温かみのある情景を描き、印象派特有の柔らかい筆致と鮮やかな色彩、光の表情が特徴です。家庭に安らぎと温もりをもたらす音楽の様子が描かれています。
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少女たちの衣服やカーテン、部屋の装飾などが美しい色彩で描かれれています。絵画全体に広がる柔らかな光と影のグラデーションが絵に温かく甘美な雰囲気を加えています。
温室の中で アルベール・バルトロメ
明るい戸外から暗い音質へと足を踏み入れるのは画家の妻プロスペリーです。彼女が纏う水玉と縞模様のドレスは1880年初頭の夏に流行したものですが、現在も綺麗に保管され展示されていました。1887年に病に倒れた妻の絵画だけでなく、このドレスも終生手放さずにいたそうで、夫の愛の深さを感じますね。
落ち着いた風采は古典的な肖像画を思わせる一方で、明暗の効果や力強い筆触は印象派のカイユポットの作品に通じます。パルトロメ邸には流派を超えて数多くの芸術家や文筆家が訪れたそうです。
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睡蓮 クロード・モネ
みなさまご存知のクロード・モネの睡蓮です。モネは、1890年から約30年にわたり睡蓮を描き続けました。その数は200展以上とも言われています。
この作品は、モネの晩年 1916年の作品で、『第一次大戦の渦中にあり、人々が苦しみ命を落としている中で、形や色の些細なことを考えるのは恥ずべきかも?しかし、この悲しみから逃れる唯一の方法なのです』と彼にとって睡蓮の制作が精神的な避難所で平和への願いでもあったことが伺えます。

水面に浮かぶ睡蓮と水面に映る空の青や雲の白などの反射に焦点が当てられた作品で、白内障の進行により、荒々しい筆使いやより濃く、強い色彩が用いられる傾向にありました。この頃からオランジェリー美術館に収められることになる巨大な装飾画の制作に本格的に着手しました。
1913年 睡蓮 クロード・モネ
モネの油彩画に基づく毛織物です。早くから印象派を擁護したジェフロワは、国営タペストリー工房の所長に就任。睡蓮のタペストリー制作を発案し、1913年に織り上がった作品です。

1916年 睡蓮 柳の反映 クロード・モネ
この作品は、大装飾画の関連作品の一点ですが、第二次世界大戦時作品疎開中に受けた湿気等の被害により上部が欠損しています。
睡蓮のかぶ水面に柳の木が逆さまに映り込んでいる作品で、オランジェリー美術館の睡蓮の間の第二室に展示された木々の反映の関連作品のようです。

1909年 エルネスト・クォスト バラ
エルネスト・クォストは、生き生きとした年風景、風景画、静物画、花、果物、パステル画を描いた画家でした。1883年には、レジオンドヌール勲章ナイトを受賞し、1903年にはオフィサーに昇進しました。

1892年 ギュスターヴ・カイユボット ヒナギクの花壇
カイユボットは、セーヌ河岸のプティ=ジェネヴィリエに移り住み、邸宅の庭で様々な植物を育成し、モネと園芸への情熱を共有しました。本作品は、画家の詩により未完成のまま残されました。画面全体にヒナギクが散らされる様は、後にモネが水面で画面を覆うことになる睡蓮の大装飾画に通じるものがあります。



まとめ
今回の印象派展は、光と色彩の変化、色を混ぜずに短い筆のタッチでドレスがキラキラ見えたり、お花が生き生きと見えたり、光のひらめきを楽しめました。
オルセー美術館は、パリにある世界的に有名な美術館でセーヌ川の辺りにあります。モネをはじめ、ルノワールやドガ、セザンヌ、ゴッホなど名だたる画家の傑作が多く展示されています。
パリは好きな街で、20代の頃にオルセー美術館は一度足を運びましたが、あの頃はまともに作品と向かい合ってなかつた気がします。近いうちにまた行きたいですね🌷
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